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「橋づくし」の謎

いや、お金がほんとになくて、

なにか売るものないか、と周囲を見回しているうちに、
三島由紀夫の豪華限定本を持っていることに気がついた。

「橋づくし」
「岬にての物語」

 たぶん、どちらも20年以上前に5万以上で買ったもの。
これに谷崎純一郎の書簡、といってもペラ1枚と封筒、なんだけど、
こちらは買った時の値段が6万円。

これを持っていけば、それなりの値段がつくだろうと思った。
といっても、あわせて3万くらいを想定。

神田の、初版本などを扱っている店に持ち込む。
合計で2万円という話だった。
豪華本はいずれも段ボール箱の一部が日に焼けているので、
愛好家にとってはそれだけで買う気にならないものだ、という。
これは僕もそう思う。
といっても、中は新品そのものの美しさを保っているのだけど。
くわえて、「橋づくし」の、「風呂敷の色が違うんですよ」という。

え……?


「橋づくし」の豪華本は、そもそも
『橋づくし』の短編一つをゆったりとした活字で組んだ和綴じの本、
それを袱紗でくるみ、ケースに入れ、さらに保護用の段ボールに入れてある。
そして、色ちがいの「雪」「月」「花」の3種があり、
そろってセット、という凝ったものだ。
ぼくのはたしか「月」ではなかったかと思う。
ところが、中の袱紗の色が本来の(たぶん)緑と違い、
赤だったのだ。
おそらく、「花」のものではないかと思う。
「なぜこんなことになったんでしょうね」
と言われたが、わからない。
どこかで、もともと「花」と、この「月」の2冊を持っていた人が、
両方を見て、戻す時に間違えたんだろうか。

「橋づくし』は大阪の芸妓3人が、
「一言も口をきかずに7つの橋をわたることができたら
願い事がかなう」
という言い伝えにそって、スタートするんだけど、
結局3人ともそれを果たすことができなかった、という
お話。

いま緊急に必要なお金は、供給停止を目前にしているガス代が、
ぼくの分とカノジョの分をあわせて2万3000円、
プラス生活費。
提示された2万円はそれにはたりないけど、
いま、ほかにそれだけの金額を用立てる道がないのだ。
しかたなく、手放すことにする。

いつか、だれかが、この袱紗の違う2冊をそろえて、
本来のものにしてくれるのだろうか。

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